寝台特急・北斗星 ツインデラックスの思い出 こんにちは、いとこです。

昨日、上野と札幌を結んでいた寝台特急「北斗星」が遂にラストランを終えたというニュースを見て、今年1月に乗ったときのことを思い出し、妙に寂しい気持ちになってしまいました。あれがいとこ夫婦にとって、最初で最後の北斗星となってしまったわけなのですが、北斗星の思い出の記録として、今更ですが乗車時のレポをお送りしてみたいと思います。

いとこ夫婦が乗ったのは、ツインデラックスというA寝台の客室。2段式ベッドが特徴の個室でした。

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往路がカシオペア、復路が北斗星という、往復とも寝台列車での移動となった今年1月の北海道旅行。ざっくりとした旅レポはこちらの記事に書き、北斗星のことも最後の方に少しレポしましたが、往路のカシオペアのような詳細レポはしていなかったので、この機会にレポしておこうと思います。

北斗星は3月で定期運行の廃止が既に決まっていて、その後も昨日まで臨時列車が運行されていましたが、1月のこのときは定期運行廃止の2ヶ月前。正直、私はレトロな北斗星よりも、近代的で快適なカシオペアに帰りも乗りたいと思っていたのですが(笑)、なくなる前に絶対に1度は北斗星に乗ってみたいといういとこ夫の強い希望で、帰りは北斗星のチケットを頑張って取りました。

乗車は登別から。レンタカーの営業所が北斗星の出発時刻のかなり前に閉まってしまうため、登別駅では結構待ち時間があり。


先に上野に向けて出発したカシオペアをお見送り。
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ああ、快適だったカシオペア・・!

ちなみに登別の駅前は何もなく、駅の売店もお弁当のようなものは売っていないので、食堂車やお弁当の予約をしておくか、予め食べ物を用意していないと、車内で食事にありつけない可能性もありそうだなと思いました。そして1月夜の待合室は暖房があっても寒かった><

ようやく出発時刻が近付いてきたのでホームへ。


反対側のホームに行かねばならないのですが、エレベーターやエスカレーターは無し。
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大荷物だとかなりしんどい登別駅。大きなスーツケースを持った外国人観光客やいとこ夫はかなり大変そうでした(汗)


登別駅よさらば〜
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いよいよ北斗星がホームに入ってきた!
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やっぱりカシオペアに比べると、かなりレトロな車両です。
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そしてホームに停車した北斗星に乗り込もうとするも、ドアが開かない・・・!

近くに他に乗客や駅員さんももいなくて、え?え?と、いとこ夫と二人で焦りまくり。停車してからシーンとしたままの北斗星。なんで開かないの〜!停車時間はそう長くないはずなのに〜!と思っていると、ドアが開かないうちに出発のベルが鳴り、「間もなく発車します」というアナウンスが流れ始め、ひえええええ!

この電車を逃したら帰れなくなってしまうので、二人とも真っ青です。「開けてーー」とドアを叩いていたら、無事にドアが開いて乗り込むことができてホっとしましたが、置いていかれるのではないかと心底焦りました。

客室に入ってすぐに車掌さんが検札に来たので、ドアが開かなくて焦ったことを伝えても、そんなことはありえないの一点張りで、信じてもらえなくてモヤモヤ。出発のベルが鳴ってもドアが開かないのって普通にあることなんだろうか。。。

そんなこんなで、変な汗をかいてしまい、息切れしながら乗り込んだ北斗星のA寝台。


通路はこんな感じで、ザ・昭和な雰囲気。
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こちらがツインデラックスの客室。
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一番豪華なロイヤルの次に広い、2人用の個室。北斗星には個室ではない開放式B寝台(4名で1部屋)もあるので、カシオペアスイートのようにトイレやシャワーがなくても、個室というだけでありがたいです。詳細はウィキペディアに載っていますが、できることならシャワーやトイレの付いたロイヤルに乗ってみたかった・・・!

ついでにA寝台は喫煙のみ、禁煙部屋無しという昭和仕様。どのぐらい煙いのかな・・、十何時間も耐えられるかな・・と、本当にそれが一番の心配事で、消臭剤まで持参したぐらいなのですが(笑)、意外なことに全く煙くなくて拍子抜け。もっとお部屋自体に臭いが染み付いているのかと思っていたのに、全然問題ナシでした。

しかも、この車両で煙草を吸う人がたまたまいなかったのか、通路も全然臭わず。煙草に関しては、カシオペアの喫煙車両の通路の方が断然煙くて、あちらは息を止めながら走り抜けないといけないほどでした。いや〜、煙草の不安が消えただけですごくホっとした〜!


検札時に車掌さんから手渡された個室カードキー。
北斗星個室カードキー

ツインデラックスの鍵はカードキーになっていて、こちらは記念にお持ち帰りOKなのが嬉しいところ♪


二段ベッドがあるぐらいなので、天井は高く、圧迫感は感じません。
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それではお部屋の細かいところをご案内。


まずは昭和レトロを感じさせるこのスイッチ!
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子供の頃にタイムスリップをしたみたいな気分になる〜。


こちら掃除の用具入れではなく、クローゼットです(笑)
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中にはハシゴとハンガーが。
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残念ながらスリッパは使い捨てタイプではありませんでした。
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そうだと思ってマイ使い捨てスリッパを持参しておいたので問題ナシ。


大きめのテーブル、椅子、テレビがある豪華仕様。
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テレビのコンセントに持参した延長ケーブルを繋げば、パソコンや携帯の充電も出来て、これはすごく便利でした!


こちらが2段ベッド。
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テーブルでPCを使ういとこ夫が下段に、寝るだけの私が上段に寝ることに決定。


カーテンを開ければ、窓の外の景色を眺めながら寝ることも。
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いかにも寝台列車という感じでワクワクしてきます♪


上段ベッドにも小窓があり、朝は外の景色をチラ見することもできました。
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ベッドは結構硬くて、背中が痛くなったような記憶がありますが、眠くなる酔い止めを飲んだこともあって爆睡(笑)寝てるだけで上野まで連れて行ってもらえるのはめちゃくちゃラクチンでした。


上り下りする度に足の裏が痛かったハシゴ(笑)
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細いハシゴが土踏まずに食い込んで、拷問器具のような痛さでした・・(笑)


窓側からドア方向を見るとこんな感じで、ドアの上部分にある収納スペースが何かと便利でした。
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ドアの横のカーテンを開けると窓になっていて、開けると通路を歩く人とコンニチハ。もちろん室内を見られたくないのでずっと閉めていましたが、やっぱり他のお部屋の人も基本的に閉めていて、この窓の役割は一体・・!?通路からの声やドアの開け閉め音もよく入ってきて、私はない方が断然いいなと思ったのですが、昔は何か役割があったのかなとか考えてしまいました^^;(いとこ夫曰く、通路を挟んで反対側の車窓の景色も見えるからなのでは!?と)

ざっくりレポにも書いたとおり、壁は薄いようで、ベッドで寝ていると、お隣さんの話し声が丸聴こえ。特に騒いでるとかではなく、普通の話し声が聞こえてくる感じなので、たぶんこちらの話し声も聞こえているハズ。お互い様な感じですね^^; 


翌朝の8号車通路はこんな感じ。
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こちらが車両間を移動する時に使うドアなのですが、これがすごく重くて硬い!
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カシオペアや新幹線のような自動ドアではなく、開け閉めが重くて大変なドアでこれも妙に懐かしい感じ。


こちらは登別から乗車後、車内販売で買ったコーヒーとアイス。
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夕食の予約までにはまだ時間があったので、温かいコーヒーとひんやりアイスで一休みしました。まちむら農場のアイスはカシオペアの車内販売と同じですね♪

そして上野駅までは約16時間の長旅ということで、今回も車内で食べる用のスイーツを登別で調達しておきました。


それがこちら、わかさいも本舗登別東店で買ったチョコレートパイ。
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まさか登別でこんなアメリカンなスイーツに出会えるとは思っていなくて超嬉しい!しかも激ウマ!さすがは北海道、生クリームすごく美味しかった記憶。美味しいスイーツを北斗星の車内で食べたというのは、すごくいい思い出です♪


ちなみにわかさいも本舗登別東店はこんな外観。
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本当は揚げたていもてんを買いに行ったのですが、
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試食で食べたら結構オイリーで満足してしまったので、別のスイーツにしておこうとケーキのショーケースを覗いてみたら、これが超魅力的で!!


ここでこのチョコレートパイに出会ってしまった!
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あの美味しさとボリュームで300円はヤスイ!


この素晴らしいボリュームのフルーツサンドロールも280円!
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北海道スイーツのレベルの高さとコスパの良さにはビックリの連続なのですが、北海道の方は東京のスイーツをどう思われるのかが気になるところ。高く感じたり、北海道の方が美味しいと思ったりしてしまうのではないかと心配になってしまう余計なお世話隊です(笑)

北斗星では、憧れの食堂車でフレンチのコース料理を食べたり、朝食も食堂車で楽しんだりと、約16時間の長旅を満喫。大半は寝ていたので(笑)カシオペアほどレポすることがないのですが、煙くない個室でゆっくり眠れて、上野までは想像以上にあっという間だった印象です。唯一、個室内にトイレがないのだけがちょっと面倒でしたが、それも含めて昭和の雰囲気を満喫できる北斗星の魅力ということで♪


こうして朝の上野駅に到着。
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飛行機だったらあっという間の距離を、一晩かけて電車で移動するというのは本当に贅沢な時間の使い方で、寝台列車ならではの旅情というものをこの旅で初めて知りました。

今の時代なら、もし眠れなかったとしても、スマホやPCを見ていたら時間が過ぎるのもあっという間ですが、そういうものが無かった時代から北斗星は走っていたんですよね。そう考えると、昔はどういう時間の過ごし方をしていたんだろう?本や新聞を読んでいたのかな?ウォークマンを聴いたり、お喋りを楽しんだりしていたのかな?など、昭和の北斗星に思いを馳せてみたりしました^^


たった1度だけでしたが、とてもいい思い出になりました。
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実際に乗ってみて老朽化を感じた部分もかなりあったので、寂しいけれどブルートレインは役目を終え、これで一つの時代が終わりを告げたということなのでしょうね。たった1度しか乗ったことのない私でも北斗星の引退のニュースには寂しさを感じてしまったので、往年のファンの方々はさぞ寂しい思いをされていることと思います。



四半世紀に渡って走り続けた北斗星、お疲れ様でした!

次は、北斗星の食堂車「グランシャリオ」でのディナー&朝食のレポをお送りしたいと思います。

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